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トイレの神様
蒸し暑かったり涼しかったりしますが
体調等くずさず元気にお過ごしですか?
本日はちょっと長い文章になりますが、
お許しを。
NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」の
再放送を見た。
2012〜13年、2年連続「奇麗な空港」で
世界一に選ばれた羽田空港の力持ちのお話し。
主人公は新津(ニイツ)春子という女性。
彼女の父親は中国に残された日本人孤児。
新津さんは「日本人の子」として中国で
「日本に帰れ」といじめを受ける。
彼女が17歳の時に両親と日本へ帰国する。
日本でも「中国に帰れ」といじめられる。
さらに悪い事に両親の仕事もなかなかうまく
いかず、生活は厳しくなっていた。
そこで新津さんは唯一出来る仕事として
清掃員のアルバイトを始める。
「ランクの低い仕事」だと理解するのに
時間はかからなかった。
掃除をしてる自分は誰の目にも映っていない。
「どこにも居場所がない」
そんな思いを抱きつつ3年、一生懸命働いた。
上司の鈴木さん(汚れや薬品のプロ)は
なかなか褒めてくれないが、一生懸命に
働いていたから自分の仕事には自信があった。
「ここまで奇麗にして、何が不満なのか」と
ぶつかる事も多かったある時、鈴木さんに
掃除のコンテストに出る事を勧められる。
新津さんは自信を持って大会に出るが、
結果は準優勝。(それでも凄い!)
落ち込む新津さんに鈴木さんは
「誰のために掃除をするのか」と
アドバイスをくれた。
新津さんは自分の目を基準に仕事をしている
ことに気が付き、お客さんの目になって掃除を
するようになった。
二度目にチャレンジした全国大会で優勝した。
嬉しくて鈴木さんに報告すると
「優勝する事は分かっていましたよ」
という返事。
「認めてくれていたんだ!」と
本当に本当に嬉しかった新津さんは
それから、その場所を利用する人のために
心を込めて掃除を続ける。
すると通行人から「ご苦労様」「きれいですね」
と声を掛けられる様になった。
今では500人いる清掃係のトップとして、
また、他の公共施設の清掃アドバイザー
などもしつつ、多忙な日々を過ごしている。
埃アレルギーの人、地べたにハイハイする
赤ちゃんを想う「やさしさ」が大切だという。
そこに「ここまでやればいい」はない。
その優しい雰囲気は、彼女の少し訛のある
日本語と相俟って心にしみて来る。
難関といわれる多目的トイレをピカピカに
磨き上げた夜間清掃を終えた後、
「私の名前なんて出なくても良いです。
今日、空港を訪れた人が幸せな気持ちに
なってくれたらそれで幸せ」
朝日を受けながら話す優しい笑顔は
幸せそのもの。
心を込め、やさしさを込めたら、仕事に
ランクなんかないんだと思えた。
「ご苦労様」のひと言、大事ですね。
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