「おもしろき こともなき世を(に)おもしろく」
僕はこの辞世の句を残した人物が好きで、
一度その生誕の地を見ておきたいとずっと思っていました。
今日は突然ですが歴史のお話しです。
約300年続いた江戸幕府が倒れたところから、日本の
近代化が急速に進み、今の日本がある訳です。
明治維新の立役者と言えば坂本龍馬が有名ですね。
しかし、誰がそのアイデアを最初に考え、実行したか、
知ってますか?
そんなの世界の常識だよという人も、教えてという人も
お付き合い下さい、ぜひ〜!
本州の西の端っこにある長州藩(毛利家)にいた
1人の狂人、吉田松陰がその言い出しっぺ。
この人、黒船が来航した時に
「すげぇな、乗り込んで外国に出て勉強しちゃおうぜ」
と密出国しようとして捕まります。
で、こんな危険な思想を持った奴は厄介だということで、
長州の実家で幽閉(謹慎)となります。
が、「暇なので近所の若者を集めて色々教えちゃうぜ」と
塾を開きます。それが「松下村塾」です。
「
お前らどんだけ狂えんの?俺はやるぜ」
その危険な思想を若者に伝授しちゃいます。
これが今も残る塾跡地。
「松下村塾」
ここで高杉晋作や伊藤博文、山県有朋他、
錚々たる面々が学んだんですね。
松下村塾が開かれたのはたった1年半程度。
そして、松蔭が亡くなったのは29歳。
江戸で投獄されている松陰に高杉が「死」について訪ねると
「死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし
生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし」
と応えたそうです。
安政の大獄で死罪になった松陰の弟子宛て辞世の句
「身はたとい 武蔵野の野辺に 朽ちぬとも
留め置かまし 大和魂」
「東京の地で死んじゃうけど、
大和魂見せたよね?置いてくから頼むぜ」
ってとこかな?
おもしろいのでおススメ。
で、今回は松陰先生じゃなくて「おもしろき〜」の人を訪ねたのです。
「萩」は本当に本当に小さい街。
ここで日本の行く末を考えてたんですね〜。
ここが彼の生家。
この門をくぐっていたのかと思うと感慨深いです。
高杉晋作立像。
世に名高い「松下村塾」はたった1年半しか存在しなかった。
松陰は29年、晋作はたった27年の短い人生。
自分の年齢を考えると、立ち直れませんね...
「おもしろきこともなき世を(に)おもしろく」
(住みなすものは 心なりけり)
人生、楽しめるか楽しめないかは、あなた次第です。
今回の萩訪問で知ったのですが、来年の大河ドラマは
吉田松陰の妹を扱うのですね。
見なくちゃ。